エンストと聞いて1番最初に想像するのは、マニュアルミッションでの半クラッチ操作不足かもしれません。
もちろんそれも1つですよね。
ではオートマでのエンストと聞いて、どんな現象を思い浮かべますでしょうか。
今回は基本的にエンストが起きづらいオートマで起きた際のお話をします。
オートマ車がエンストする理由はなぜ?
オートマ車がエンストする理由ってなんでしょうか?オートマ特性から生じるエンストと故障によるエンストを解説していきます。
坂道などでのトルク不足によるエンスト
オートマは、ニュートラル(パーキング)からドライブに入れることで、エンジンとオートマがつながり走行していきます。
この走行状態(つながった時)にエンジンに負荷がかかります。
マニュアルの半クラッチミスと同じで、エンジントルク<オートマトルク=エンストとなります。
非常に急な坂道の途中で、オートマをパーキングからドライブに入れたとき。特にバックに入れたときなどは大きなトルクがかかるので、エンストする可能性が高いです。
故障によるエンスト
燃料系統でのエンスト
燃料系統でのエンストは、燃料タンクからエンジンまでの燃料経路のどこかで不具合を起こしていることで、燃料が供給されずにエンストに至ります。
代表的なのは、燃料ポンプの不良、燃料フィルター詰まり、インジェクター不良などがあります。
また燃料ホース破損による漏れなども考えられますね。
点火系のエンスト
点火系のエンストは、ダイレクトイグニッションコイル不良、プラグの劣化、プラグコードの劣化、ディストリビューターの不良などが考えられます。
もしダイレクトイグニッション不良の場合は、筆者の経験では3気筒エンジン軽自動車の1気筒だけダイレクトイグニッションコイルが不良でもエンジンはかかります。
加速は20km/hくらいまでしかしませんが、エンストはしません。
2気筒ダメだと、そもそもエンジン始動が非常に難しくなります。
6気筒モデルのときは、1気筒ダメでも少し「ん?」と思うか思わない程度です。
こういったシチュエーションに、例えば急な坂道などがミックスされた時にエンストが起こるということですね。
制御系でのエンスト
制御系でのエンストは、実は筆者が一番多く経験しているパターンです。
エアフロメーター(軽のバキュームホース)不良、アイドルスピードコントロールバルブの不良、オートマ制御装置の不良、カム角センサーなどのセンサー不良、コンピューター不良などがあげられます。
エアフロメーター不良やアイドルスピードコントロールバルブ不良は、特にエンストを伴う不調症状です。
またオートマ制御装置の不良やオートマ本体の不良は、非常にお金のかかる故障です。
基本的にエンストしづらいオートマであってもエンストすることはありえます。また故障によってエンストしてしまうことは、比較的多く発生しているといえます。
オートマ車がエンストしてしまった時の対処方法を解説!
皆さんも突然エンストしてしまうと、「パニック」になることとおもいます。
それも普通はエンストすることを想定していないオートマ車でエンストするのですから、パニックになる気持ちはわかります。
ここではオートマ車でエンストしてしまった際の対処方法を解説します。
オートマ車でエンストしてしまった場合は、まず落ち着きましょう。
落ち着いて今どんな状況、場所でエンストしてしまったのかを考えましょう。
- エンジンが再始動するかを確認して、再始動したら安全な場所に移動しましょう。再始動しなかった場合は、交通状況などに注意しながら車を移動しましょう。
- 再始動しなかった場合に移動する際は、キーはオンにして、オートマはニュートラルに入れないと車が動かないことに注意しましょう。もし同乗の方がいるならば、安全な範囲でお手伝いをしてもらうのもよいでしょう。
- 走行中にエンストしてしまうとハンドルやブレーキが重くなる現象が起きるので、運転操作自体が非常に危険な状況になります。その際は、落ち着いて路肩などの安全な場所に車を停車させましょう。エンストしてすぐにシフトをパーキングに入れたりするとロックがかかって、かえって危険なのでパーキングに入れないようにしましょう。
エンジンが再始動して普通に走れるようであれば、早々に車の点検修理を行ってもらいましょう。
もし再始動が難しければ、JAFや加入任意保険のレッカーで、最寄りの修理工場に入れたほうが安全です。
高速道路でエンストした場合は、まず左側の路肩にハザードをつけながら移動しましょう。
トラブルを知らせるために、窓を開けて手を上げて知らせることも有効です。
安全に車を左側路肩に停車させます。
三角板を50m後方に設置や発炎筒を焚きましょう。
高速道路には緊急時の電話ボックスが設置されています。
電話を入れたらトラブル車に乗って待たずに、なるべくガードレールの外側など安全なところで待機しましょう。
まとめ
オートマ車がエンストする原因は?理由や対処方法をまとめると
- エンストの理由は様々ですが、オートマでもエンストする可能性は充分にあります。
- エンストしてしまったら、まずは落ち着いて安全を確保しましょう
- 再始動するかしないかで、対応方法が変わります。
- 高速道路では、自分の安全と他車の安全に充分注意しましょう
オートマ車でエンスト?と思う人もいるかもしれませんが、以外と多い現象です。
近年のモデルは、電子制御されているパーツが多いので、こういったトラブルも多いです。
エンストになったら、慌てず落ち着いて対処しましょう。