最近ではほとんどの車にETCが搭載されていて、高速料金の割引や料金所のETC専用入口・出口の設置など整備され、ETCを利用するとお得というよりは、利用しないことが損という時代になっていますよね。
そんな今では自動車についていて当たり前といえるETCですが、従来のETCからさらに進化したETC2.0への普及を目指したキャンペーンも行われたこともあり、最近になってETC2.0という言葉を耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
ところが実際にETC2.0をなんとなく聞いたことはあるけど、従来型のETCと何が違うのか、またどのようなサービスが受けられるのかやメリット・デメリットなどが気になる方がいることと思います。
そこで今回の記事では、
- ETC2.0と従来型の違い
- ETC2.0の割引率や新サービスなどのメリット・デメリット
といった気になる点を見ていきたいと思います。
ぜひ記事を最後まで読んで、ETC2.0と従来型との違いや、メリット・デメリットなどを具体的に理解して、導入しようかどうか判断してみてくださいね!
ETC2.0と従来型の違いは何?
従来型のETCが開始したときには、それ以前の高速道路の料金所で現金をつかって支払いをしていたことによる料金所の渋滞がなくなり、まったく新しいサービスとしての印象が強かったです。
では現在普及活動が行われているETC2.0は、従来型のETCとどのような点で違いがあるのでしょうか。
一言でいうと、従来型のETCのサービスが高速道路の料金決済に関する機能だけだったのに対して、ETC2.0では周辺の道路情報を入手することにより渋滞回避をすることができたり、将来的には駐車場の料金決済など民間による新サービスを利用することができるようになるということです。
確かに従来型ETCで高速道路を通行する時の休日割引や深夜割引は当たり前に恩恵を受けることができる今、ETC2.0では料金の割引以外のメリットが求められるのは当然です。
渋滞回避の情報や民間の駐車場の料金決済など、車を移動する時に必要な情報やサービスの基盤として活用されていくようになるのだと思います。
ETC2.0の割引率や新サービス等メリット・デメリットを紹介!
それでは具体的にETC2.0を導入することにより、どのようなメリット・デメリットがあるのか順番に紹介していきたいと思います。
ETC2.0を導入するメリットは?
やはり気になるのはETC2.0を導入するとどのようなメリットがあるのかということですよね。
従来型のETCの持つ料金割引や料金所をノンストップで通過できるということに加えて次のようなメリットがあります。
メリット
- 圏央道の料金が更に割引になる
- 一部の道の駅利用時の一時退出が追加料金なしになる
- 道路交通情報の提供で渋滞回避支援を受けることができる
圏央道の料金が更に割引になる
まず最初のメリットは、圏央道の料金が従来型のETCよりさらに2割引になるという点です。
首都圏を環状に結んでいる圏央道は、東京を中心とする各中核都市を結んでいます。
通勤や仕事のルートで圏央道を頻繁に利用する方にとっては、2割引というのは結構大きい金額になるのではないでしょうか。
一部の道の駅利用時の一時退出が追加料金なしになる
高速道路を利用して長距離の走行をする途中で、トイレや食事などの休憩によりたいと思った場合に、連休などの人手が多いシーズンには高速道路上のサービスエリアやパーキングエリアが混雑していて、車を駐車することさえ困難という場合もありますよね。
そのようなSA・PAの混雑を緩和したり、周辺の産業を活性化する目的で、いったん高速道路から退出して道の駅で休憩し、また高速道路に戻る一時退出を追加料金なしにすることができる道の駅もあります。
現在は「賢い料金」社会実験として行われているため、全国で20ヶ所の限られた道の駅で利用することができますが、将来的にはさらに利用できる道の駅の数は増えていくことは間違いないと思われます。
「賢い料金」社会実験を利用して一時退出を追加料金なしに利用できる道の駅は以下のリンクから公式サイトで確認してみてくださいね!
→ 一時退出・再進入:使える・広がるETC│ETC総合情報ポータルサイト
道路交通情報の提供で渋滞回避支援を受けることができる
ETC2.0を導入することによって料金関連以外に道路情報を入手できることも大きなメリットのひとつですよね。
ETC2.0では従来の渋滞情報システムのVICSビーコンに比べて桁違いの情報を通信することができるので、以前より格段に広い1000km先の道路情報も入手することができます。
ETC2.0に対応したカーナビと連携させることにより、特に長距離ドライブで目的地まで行くルートが複数ある場合などには、リアルタイムの道路情報に応じて最適なルートを指示してもらえることもでき、スムーズな経路で到着することが可能になります。
ETC2.0を導入するデメリットは?
では逆にETC2.0を導入数するデメリットはどのようなことがあるのでしょうか。
ほぼメリットだらけのETC2.0ですが、デメリットがあるとすれば、導入に少なくない費用がかかってしまうということでしょう。
従来型のETC車載器がセットアップ含めて1万円以下で通販で購入できるのに対して、ETC2,0車載器はセットアップを含めた金額が2〜3万円位かかってしまいます。
さらに広範囲の渋滞情報を反映したルートをナビに反映しようとすると、カーナビもETC2.0に対応したものに買い換える必要がでてきます。
将来的には広い地域で新サービスが利用できるようになる予定のETC2.0ですが、現段階では一時退出のできる道の駅なども数が限られていて、予定されている新サービスが提供される時期もはっきりとは公表されていません。
圏央道や追加料金なしで一時退出できる道の駅をよく利用し、現在ETCを使っていなかったり新しく車を購入する方であれば、実際に利用もするしどうせ車載器を新規に購入するのであれば、従来型との差額を考慮してETC2.0の導入を決定するのもありかもしれません。
ところが現在すでに従来型のETCを利用している方がわざわざ買い替えてまでETC2.0を導入するのは、まだ時期尚早かなと個人的には思います。
現段階での受けることのできるサービスと買い換える金額のバランスが合っていない気がするからです。
個人的には駐車料金やドライブスルーの決済など、利用したい新サービスの提供が正式に発表されてからでも現状のETCの割引だけで十分便利かなと思っています。
筆者がETC2.0を導入していない理由と現状を紹介
ETC2.0には、これまで記事で紹介してきたようなメリットやデメリットがありますが、人によって走行する地域や利用頻度が違い、メリットの感じ方が違うので今すぐ導入すべきかどうかは、一概にはいえません。
現状筆者は従来型のETCを使用していて、ETC2.0は導入していないのですが、その理由や道路情報の入手方法について紹介したいと思います。
ETC2.0の新サービスを利用できる地域がまだ狭いから
まず前提として、すでに従来型のETCを利用していたので、あえて少なくはない費用をかけてまで買い換える必要性を感じていないことがあげられます。
普段首都圏の高速道路を走行することがないため、圏央道のETC2.0だけの特別な割引料金を利用することができず、また道の駅に立ち寄ることができる一時退出も利用できる道の駅が全国で20ヶ所しかないので、あまり利用する機会があるとは思えません。
ETC2.0の特別な割引料金や、休憩のための一時退出という新サービス自体は個人的にも魅力を感じています。
しかし現状では限られた地域でしか実施されていないので、自分が利用する地域でもっと採用されてくれば、当然ETC2.0の導入も前向きに検討したいと思っています。
道路情報はETC2.0でなくても入手できるアプリがあるから
またドライブをするのは好きな方なのでETC2.0の広範囲な渋滞や工事などの道路情報の入手などは興味があるのですが、ETC2.0対応のナビを購入するほどの魅力は感じていません。
ETC2.0はナビだけではなく、スマホと連携して情報を入手することもできるのですが、現状ETC2.0連携に対応しているアプリはAndroid版にしかなく、iPhoneを利用している筆者にはスマホ連携での利用をすることができません。
道路情報については、無料のYahoo!カーナビを利用して入手しているのですが、無料とは思えないほどの高機能で、Yahoo! JAPAN IDでログインして使用すると渋滞回避ルートの検索機能も利用することができてとても便利です。
なので道路情報を入手する機能に関しても、現状ETC2.0の機能がどうしても必要とは感じず、導入することの費用対効果があるとは思えず料金に関しては従来型のETCを、道路情報に関してはスマホのアプリを利用している状態です。
ETC2.0の機能や新サービス自体には魅力を感じているので、以下のようなことが可能になっていけば、導入を前向きに検討したいと思います。
- 普段利用するルートでETC2.0だけに適用される割引料金の設定がされる
- ほとんどすべての道の駅で休憩をするために高速道路から一時退出が可能になる
- Androidだけでなく、iPhoneでもETC2.0と連携して渋滞回避などができる
- ETC2.0の車載器の料金がもっと安価になる
まとめ
今回はETC2.0と従来型のETCとの違いや、割引率や新サービスなどメリット・デメリットについて紹介してきました。
ETC2.0は従来の高速料金に関する機能に加えて、さらに割引になる区間があったり、一時退出が追加料金なしに可能になる道の駅があったり、広範囲の道路情報を提供することによって渋滞を回避することができるメリットがあることがわかりました。
ただ現状では従来型のETCでも支障なく使用できるし、新サービスの利用できる地域や場所がかなり限られたところになっていることから、わざわざ買い替えるほどではないというのが本音のところです。
もちろん従来のETCでは不可能だった、渋滞回避や一時退出といった、全体として運転中のストレス軽減につながる機能は期待している方も多いと思われます。
今後の新サービスの利用できる地域の広がりに期待して待ちたいと思います。