エンジンオイルは人に例えると「血液」だと言われることがよくありますね。
それだけ車にとって大切な潤滑油であるといえます。
エンジンオイルの交換サイクルって、実際どのくらいの距離や期間で交換すれば、愛車を守るのにベターなのか悩んでしまう人もいるかもしれません。
今回の記事ではエンジンオイルの交換時期の目安や、交換しない場合の不具合等などを解説していきたいと思います。
ぜひ記事を最後まで読んで適切なタイミングでエンジンオイルを交換し、トラブルなく愛車でのドライブを楽しんでくださいね!
エンジンオイルの交換時期の目安はどのくらい?
エンジンオイルの交換サイクルって?距離?期間?など目安がわからない方も多いのではないでしょうか。
筆者の経験等を含めてよりよい交換サイクルをご紹介します。
本日は、エンジンオイルとオイルフィルターの交換作業をお見せしちゃいます♪
オイル交換の目安は、走行距離5000kmごとか、前の交換から半年経過した時の、どちらか早い方。
オイル交換をしないと、燃費の悪化やエンジンの不調に繋がることもありますので、こまめな点検・交換がオススメです! pic.twitter.com/HnL179USCm— Honda Cars 沖縄 (@okinawa_Honda) December 23, 2019
経験から推奨するエンジンオイルの交換サイクル
筆者の経験からエンジンオイルの交換サイクルの推奨距離と使用期間を結論から言うと以下のようになります。
- ガソリンエンジンの場合、5000㎞もしくは6か月以内
- ガソリンターボエンジンの場合、3000㎞もしくは3か月以内
- ディーゼルエンジンの場合、ターボの有無に関係なく、3000㎞もしくは6か月以内
- 軽自動車の場合、3000㎞もしくは6か月以内
例えばガソリンエンジンの場合に3000㎞しか乗っていなけど、6か月経ってしまった場合や、2か月しか乗っていないけど5000㎞走行した場合などが交換時期となるということです。
距離、使用期間のどちらかでも過ぎた場合は交換しましょう。
なぜ距離と期間の両方を目安にする必要があるのでしょうか?
なぜ距離を目安にするのかというと、ガソリン・ディーゼル、ターボの有り無しなどによる違いがあるために交換距離に違いが出てくるからです。
使用期間に関しては、エンジンオイルは潤滑油なので、期間が経過することで酸化し、品質が低下してしまうことから設定しています。
燃料の種類やターボの有無、軽自動車などでどうして交換サイクルが違うの?
それではそれぞれの種類ごとに交換サイクルが違う理由をみていきましょう。
ガソリンエンジン・ノンターボ
ガソリンエンジンのノンターボの場合はメーカーにより違いがありますが、通常使用の最低交換サイクルとして10000㎞から15000㎞という推奨がされている場合が多いです。
シビアコンデイションの場合は約半分の距離に設定されていますので、10000㎞の半分である5000㎞を指定しました。
ガソリンエンジン・ターボ
ガソリンエンジンのターボ車の場合は、ターボによって強制的に排気を使用して燃焼させるため、エンジンに大きな負荷がかかるために3000㎞と設定しています。
使用期間を短く設定したのもターボによる負担が大きくオイルの酸化を早めてしまうためです。
ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンの場合は、ターボの有無に関係なく、3000㎞としています。
なぜなら軽油という特性上ガソリンエンジンよりもススやスラッジが多く生成されるためです。
これらをエンジンオイルで洗浄するために、ディーゼルエンジンのオイルはガソリンエンジンよりも早めに交換するのが良いと考えます。
ちなみにターボ車であれば、個人的には2000㎞でと言いたい(ディーゼル所有の際は行っていました)ところですが、費用対効果で考えると3000㎞でも十分であると結論付けます。
軽自動車
軽自動車の場合はなぜ同じガソリンエンジンなのに3000㎞の設定にしているか疑問に思う方もいるでしょう。
実は軽自動車は普通自動車に比べて、常用回転域が高いためです。
たとえば2000㏄乗用車の場合、1800回転で40㎞/hのスピードが出るとします。
軽自動車の場合はおおよそ2300回転で40㎞/hというように、高回転を常用している場合が多いためです。
高速道路などで比較するとわかりやすいと思います。
エンジンオイルの役割や交換しなかったらどうなる?
上記で説明してきた交換サイクルを読んで、「え?そんなに頻繁に交換するの?」と思った方に特に知ってほしい情報があります。
それはエンジンオイルを交換していない時の不具合が起こる可能性についてです。
ここでは、オイルの役目とオイル劣化による不具合を中心に解説します。
エンジンオイルの具体的な役目
エンジンオイルの主な役割としては、潤滑・冷却・防錆・密封・洗浄分散などがあります。
- 潤滑は、高速でこすれあっているピストンとシリンダーを油膜で保護し、冷却はこすれる事で起きる熱を冷やす効果です。
- 防錆は、文字通り鉄はそのまま放置されると錆びますので、エンジン内の錆防止にエンジンオイルが利用されています。
- エンジンは、空気と燃料を圧縮して、爆発を起こすことで回転力に変えるという基本的な動運動があります。圧縮するためには、各部が密閉されている必要がありますよね。これをエンジンオイルが担っていということです。
- エンジンは、金属がこすれ合ったり、爆発するたびにスラッジやカーボンが発生します。これをオイルが洗浄分散しています。
エンジンオイルは、このように多くの役割を果たしているのがわかると思います。
しかも高速回転のエンジンで担っています。
3500rpmという回転数は、1分間というとても短い時間です。
いかにエンジン内部が過酷であるかうかがえますね。
エンジンオイルを交換しないで走行しているとどんな不具合に見舞われる可能性がある?
では実際にエンジンオイルを交換しなかった場合にどのような不具合が起こる可能性があるのでしょうか?
- エンジンオイルの役割や、長期間オイル交換をせずに劣化が進行していくと、オイル本来の性能が下がってくるため、最初に起きる現象としてエンジン音が大きくなります。
- エンジンオイルを交換しないで、走行し続けると燃費が悪化してきます。潤滑作用が無くなり、エンジンの動きが低下し、その分燃料がかかることになります。
- エンジンオイルの性能が限界を迎えるまで使用した場合に、本来であれば洗浄してくれるオイルが洗浄しなくなり、スラッジやカーボンなどが堆積し、異音やオイル漏れ、オイルあがり、オイル下がりの原因になります。
- 気にせずそのまま走行し続けると、オイルが消費され始め、エンジン内部の焼きつきなどを起こしてして、エンジンブローの可能性が高くなります。
まとめ
エンジンオイルの交換時期の目安やオイル交換不足による不具合をまとめると以下のようになります。
- エンジンオイル交換時期の目安は、エンジンの種類などで、走行距離、使用期間が違います。
- エンジンオイルを交換しないと燃費悪化からエンジンブローまで、さまざまな不具合が発生する可能性が高まります。
知り合いの中でも、エンジンオイルを交換していなく、エンジンパーツが焼きついた、オイル下がりを起こしたなんて人が多くいました。
今回の記事で推奨したエンジンオイルの交換時期を参考に、ご自身の愛車を守るオイル交換サイクルを作ってみてはいかがでしょうか!